外国人技能実習生ニュース

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内海造船、外国人技能実習生制度を月内に再開-16年に50人体制に

2015/05/13 日刊工業新聞

 

 【福山】内海造船は月内に外国人技能実習制度の利用を再開する。過去に同制度を利用していたが、造船の新規受 注低迷で約3年前に止めていた。10人のベトナム人実習生受け入れを皮切りに、2016年には合計50人体制にする。彼らのほとんどが造船経験者であり、 人手不足に悩む造船現場で即戦力となりそうだ。

 15年内は6月に10人、9月に10人、16年には20人を受け入れる。彼らは現地の造船所で溶接などの資格 を取得している。船体ブロックの組み立て経験者もおり、内海造船の工場でも溶接だけでなく、ブロックの組み立てや配管などにも配置したい考え。実習生は本 社のある瀬戸田工場(広島県尾道市)と隣の島の因島工場(同)に振り分ける。

 
 各工場内で日本人作業員とのやりとりを円滑にするため、4台のスマートフォンを導入。日本語とベトナム語の同時通訳アプリを利用する。実習生の寄宿舎用 に、これまで本社内の外国人船員寮だった部屋を改修し無線LAN「Wi―Fi」環境を整えた。安全な作業実施のための看板も整備した。
 現在、「ベトナムでは造船不振で、1企業だけでリストラされた造船マンが1万人以上いる」(内海造船)といい、造船経験を生かしてもらう計画だ。